
ロルフ・デ・ヒーア
Rolf de Heer
脚本家・映画監督・プロデューサー
オーストラリア映画テレビ学校卒業から早数十年、タスマニアを拠点に活動。これまでに長編映画化されたオリジナルおよび翻案脚本を14本執筆・共同執筆したほか、未映画化の脚本もおそらく14本以上。
監督作は多様な予算規模・ジャンルの長編映画15本半(1本は共同監督)に及び、大半は自ら脚本を執筆・共同執筆している。また、劇映画16本、長編ドキュメンタリー5本をプロデュース・共同プロデュースしている。
初期の代表作は、コリン・フリールズとジャズ界の巨匠マイルス・デイヴィス出演の『ディンゴ』(91)、ヴェネチア映画祭で複数の賞に輝き、30年以上を経た現在もカルト的人気を誇る『悪い子バビー』(93)、カンヌ映画祭コンペティション部門選出の『クワイエット・ルーム』(96)、『ダンス・ミー・トゥ・マイ・ソング』(98)。
キャリア中期には、ヴェネチア映画祭コンペティション部門に選出され、オーストラリア先住民アボリジニの名優デヴィッド・ガルピリルと初協働した“The Tracker”(02)、ヘレン・バディの演技でベルリン映画祭コンペティション部門選出とサン・セバスティアン映画祭での主演女優賞を獲得した『アレキサンドラの企て』(03)、カンヌ映画祭で受賞した『十艘のカヌー』(06)、“The King Is Dead! ”(12) はフランスの小さな映画祭で観客投票により最優秀作品に選出。翌年、観客の声に応え再上映されると再び最優秀作品に選ばれるという、うれしい”珍事”に。ガルピリルがカンヌ映画祭「ある視点」部門で最優秀主演男優賞を受賞した“Charlie’s Country”(13)も手がけた。
近年では、『サバイバル』(22)がベルリン映画祭でFIPRESCI賞を受賞し、東京国際映画祭の審査委員長を務める。

アレックス・ロー
Alex Lo
プロデューサー
ニューヨークと東京を拠点とする制作会社Cinema Inutileを創業。見過ごされがちな多様な視点から描かれる、作家性の高い映画や国際共同製作に力を注いでいる。近年のプロデュース作品には、マヌエラ・マルテッリ監督『The Meltdown』(26年カンヌ映画祭「ある視点」部門選出)、ジム・ジャームッシュ監督『ファーザー マザー シスター ブラザー』(25年ヴェネチア映画祭金獅子賞受賞)、ショーン・ベイカー共同脚本でアカデミー賞®国際長編映画賞・台湾代表に選出されたツォウ・シーチン監督『左利きの少女』(25年カンヌ映画祭「批評家週間」部門選出)、そしてアレッシオ・リゴ・デ・リーギ監督とマッテオ・ゾッピス監督による『裏か表か?』(25年カンヌ映画祭「ある視点」部門選出、第38回TIFF最優秀監督賞)など。カンヌ、ヴェネチア、ベルリン、トロント、サンダンス、ロカルノをはじめとする数々の国際映画祭で上映された作品を多数手がける。BAFTA(英国映画テレビ芸術アカデミー)投票会員であり、フィルム・アット・リンカーン・センターの映画フェロー、北米の配給会社1-2 Specialの共同創業者でもある。

オ・ジョンワン
Oh Jungwan
プロデューサー
韓国の著名な映画制作会社Bom Film Productionsの創設者であり、プロデューサーであるオ・ジョンワンは、キャリアを通じて独自の芸術性と大衆性を融合させながら、従来の映画の枠組みに挑む個性的かつ野心的な長編映画の制作に注力してきた。Bom Film Productionsで手がけた作品には、『反則王』(2000)、『箪笥〈たんす〉』(2003)、『スキャンダル』(2003)、『甘い人生』(2005)、『ユア・マイ・サンシャイン』(2005)、『浜辺の女』(2006)、『アバンチュールはパリで』(2008)、『男と女』(2016)、『ワンダーランド:あなたに逢いたくて』(2024)など、評価が高く商業的にも成功を収めた話題作が多数含まれている。また、香港、日本、タイをはじめとするアジア各国の映画監督や業界パートナーとの協働を進め、国境を越えた映画制作のパイオニアとしての役割も果たしてきた。プロデューサーとしての活動にとどまらず、数々の権威ある国際映画祭の審査委員や映画団体の理事を務めるなど、国際的な映画コミュニティにも積極的に貢献。映画制作、国際共同製作、映画教育における豊富な経験を活かし、現在も韓国映画およびアジア映画の発展と世界的な交流に寄与し続けている。

渡辺真起子
Watanabe Makiko
俳優
1986年よりモデルとして活動を開始し、1988年、映画『バカヤロー! 私、怒ってます』で俳優デビュー。以降、『M/OTHER』(1999)、『殯の森』(2007)、『愛のむきだし』(2009)、『ヒミズ』(2012)、『チチを撮りに』(2013)、『浅田家!』(2020)など、国内外の映画作品に出演。高崎映画祭主演女優賞、第55回アジア太平洋映画祭最優秀助演女優賞、第7回アジアン・フィルム・アワード最優秀助演女優賞などを受賞。2026年には『無明の橋』で第4回横浜国際映画祭最優秀女優賞を受賞。近年も『TOKYO MER』(2021、2023、2025)、『TOKYO VICE』(2022)、『Drops of God/神の雫』(2023、2026)など、映画・テレビドラマ・国際共同制作作品で幅広く活動している。また、国内外の映画祭で審査委員を務め、2015年には第28回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門、2018年にはSKIPシティ国際Dシネマ映画祭国際コンペティション部門の審査委員長を務めた。2021年にはミニシアター支援プラットフォーム「Mini Theater Park」を立ち上げ、現在は東京フィルメックスの理事を務めるなど、俳優としての活動に加え、映画文化の発展にも携わっている。

ヨブ・ムーア
Yov Moor
カラリスト
映画監督のビジョンを独自の視覚表現へと昇華させるカラリスト。それぞれの作品が持つ固有の空気感を捉え、インディペンデント映画からメジャー作品まで、世界各地の200本以上の作品を手がける。主な担当作品に、リチャード・リンクレイター監督『ヌーヴェルヴァーグ』(2025)、ミゲル・ゴメス監督『グランドツアー』(2024)、トラン・アン・ユン監督『ポトフ美食家と料理人』(2023)、オードレイ・ディヴァン監督『あのこと』(2021)、デニズ・ガムゼ・エルギュヴェン監督『裸足の季節』(2015)など。現在は東京を拠点に、ウォン・カーウァイ、黒沢清、サン・カン、リー・ピンビン、ジョアン・ペドロ・ロドリゲス、ペマ・ツェテン、プッティポン・アルンペン、ミディ・ジー、ツァイ・シャンジュンら、国内外の映画監督と長年にわたり作品をともにしている。担当作品は、カンヌ、ヴェネチア、ベルリン、東京、サンダンス、トロント、ロッテルダム、釜山、香港、金馬など、世界各地の主要な国際映画祭に選出されているほか、アカデミー賞®やゴールデングローブ賞でも評価されている。

水野詠子
Eiko Mizuno-Gray
(有)ローデッド・フィルムズ代表取締役/プロデューサー
Loaded Filmsの代表兼プロデューサー。黒沢清監督の『旅のおわり世界のはじまり』(2019)、早川千絵監督の『PLAN 75』(2022年カンヌ映画祭カメラ・ドール特別表彰、2023年アカデミー賞®日本代表作品)などを手がける。最新作は、早川千絵監督の『ルノワール』(2025)で、2025年カンヌ映画祭コンペティション部門に正式出品された。

藤元明緒
Fujimoto Akio
映画監督
在日ミャンマー人家族を描いた初長編『僕の帰る場所』(2017)が第30回東京国際映画祭アジアの未来部門で作品賞&国際交流基金アジアセンター特別賞を受賞。ベトナム人技能実習生を描く長編第二作『海辺の彼女たち』(2020)はPFF第3回「大島渚賞」、2021年度「新藤兼人賞」金賞などを受賞。ロヒンギャ難民を題材にした最新作『LOST LAND/ロストランド』が第82回ヴェネチア映画祭オリゾンティ部門で審査員特別賞を受賞。

ユリア・エフィナ・バラ
Yulia Evina Bhara
KawanKawan Media代表/プロデューサー
ジャカルタ拠点の映画制作会社KawanKawan Mediaの創設者であり、プロデューサー。プロデュース作品には、ヨセプ・アンギ・ヌン監督“Solo, Solitude”(2016)『サイエンス・オブ・フィクションズ』(2019)『ガスパールとの24時間』(2023)をはじめ、『タイガー・ストライプス』(2023)『ルノワール』(2025)『湖に浮かぶ家』(2024)“Last Shadow at the First Light”(2023)“You and I”(2020)“Whether The Weather Is Fine”(2021)“Stone Turtle”(2022)“Dreaming & Dying”(2023)“Autobiography”(2022)“Don’t Cry, Butterfly”(2024)“The Fox King”(2025)“ Hearing”(2026)“House of the Moon”(2026)など。2023年、米「Variety」が選ぶ「世界で最も影響力のある女性」に選出された。

マチュー・マシュレ
Mathieu Macheret
「ル・モンド」映画評論家
フランスの日刊紙「ル・モンド」の映画評論家、講師、映画クラブ主宰。2008年から映画について執筆しており、カイエ・デュ・シネマやTrafic、Étudesなどに寄稿している。「Josefvon Sternberg: Les jungles hallucinées」著、「Raoul Walsh - En jeux」編集。フランスの公共ラジオ放送「France Culture」に定期的に出演している。

村田千恵子
Murata Chieko
ミリアゴンスタジオ 執行役員
同志社大学卒業後に渡米、サンダンス・インスティテュートで若手映像作家育成に携わる。NHKエンタープライズ、CJエンタテインメント、20世紀FOXを経て、ソニー・ピクチャーズにて『50回目のファーストキス』(2018)『キングダム』(2019)等を製作。アニプレックス傘下のミリアゴンスタジオ執行役員。映画『国宝』(2025)で第50回エランドール賞プロデューサー賞、第45回藤本賞を受賞。

サブリナ・バラチェッティ
Sabrina Baracetti
ウーディネ・ファーイースト映画祭 代表
1967年、ウーディネ生まれ。1995年より文化機構C.E.C.の代表を務める。ウーディネ・ファーイースト映画祭の創設メンバーであり、同映画祭の代表。配給会社Tucker Filmの買付コンサルタント、Ties That Bindの共同創設者兼コンサルタント、フリウリ・シネマテークの理事も務める。これまで数多くの映画祭で審査委員を務めたほか、アジア・フィルム・アワードのノミネーション・アドバイザーも務めている。

磯村勇斗
Isomura Hayato
俳優
1992年静岡県出身。2014年から俳優活動をスタート。2021年に映画『ヤクザと家族 The Family』、『劇場版 きのう何食べた?』で第45回日本アカデミー賞新人俳優賞、2023年 映画『月』で第47回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞のほか、数々の映画賞で助演男優賞を受賞し注目を集めた。主な出演作に映画『PLAN 75』『さかなのこ』(22)、『波紋』『渇水』『正欲』(23)、『若き見知らぬ者たち』『八犬伝』(24) など。Netflixシリーズでは「今際の国のアリス シーズン2・3」、「ソウルメイト」のほか最新作「俺のこと、なんか言ってた?」が10月22日から全世界独占配信。主演映画『mentor』(吉田恵輔監督)が10月16日に公開される。近年は、地元の静岡で「しずおか映画祭」を主催している。
第39回東京国際映画祭学生応援団
兼則くるみ(武蔵野美術大学・3年)
合島誠太郎(中央大学・4年)
高橋詩織(法政大学・3年)